VIN談話会 2013 秋

VIN談話会 2013 11.10 menu
 フォアグラのブリュレ イチジクの
  コンポート添え
 茸のタルト
 魚介と野菜を詰めたトマトのガトー
  仕立て
 甘鯛のロティ 蕪のグラタン添え
  ハマグリソース
 生姜とレモンのグラニテ
 シャラン鴨の胸肉ポワレ ゴボウ風味 
 チーズ盛り合わせ
 焼きリンゴのタルト
 コーヒー 菓子
* シェフが交代されたそう。今度の
  シェフの味付けが好きです
   (甘鯛ちょっと塩辛かったかな ?)
  独創的なメニューの組み立て方も
  勉強になりました。
  鴨が抜群に美味しかったです。

我がワインの師匠・S先生。そして先生が
主催されるワイン会「VIN談話会」の参加
二回目。今回も素晴らしいワインに
出逢えました。なかなか このヴィンテージ
とコンディションは味わえません。

Pehu Simonet Brut Selection Grand Cru
Magnum
ペウ・シモネ ブリュット・グランクリュ・
マグナム
 ジャック・セロスも欲しがるグラン
 クリュ村のヴェルズネイにてブドウを
 栽培しているペウ・シモネは、あの
 クリュッグも買い取るほどの超高品質
 な葡萄で有名。 以前、後楽園での
 持ち込みシャンパン会に私がセレクト
 したのはPehu Simonet の
 2005 Millesime でした
 やっぱりマグナムって美味しい。

Louis Roederer Cristal 2005 Krug Grand
Cuvee Brut
ルイ・ロデレール クリスタル2005
 先日 後楽園で頂戴した クリスタル
 の‘05。
 やっぱりコンディションが素晴らしい。
 個人的にはセロスの還元味よりも、濃く
 柔らかいクリスタルの方が好きだなぁ~

Puligny-Montrachet 2009 La Garenne
ピュリニィ・モンラッシェ 2009ラ・
ガレンヌ 
Puligny-Montrachet 2009 les Perrieres
ピュリニィ・モンラッシェ 2009 レ・
ペリエール
 Puligny-Montrachetの双璧、エティンヌ
 ソゼ。明らかに ウチのルフレーヴ君より
 濃いです。しかも同じ格付けなのに、
 「ガレンヌ」よりも「ペリエール」の方
 が凝縮感が かなり強い。
 S先生曰く、棟の違いで何十メートルも
 離れていないとの事。まさにテロワール
 を舌で感じた瞬間でした。

Meursault Genevrieres 2001 Comtes Lafon
ムルソー・ジュヌヴリエール2001
コント・ラフォン
 前回の「黄金の雫」ムルソーのラトゥール
 も素晴らしかったけど、やっぱりコント
 ラフォンっ! 何なのでしょう、この
 厚みのあるムルソーに涙が出て
 しまいます。
 やはり 今回の白で最も感動した一本に。


Chateau Magdelaine 1988
シャトー・マグドレーヌ 1988
 この完成された味わい・・・
 ワインの勉強を続けていくと稀に、残念
 ながら日本酒では対応出来ない、神的な
 フィネスに出逢う事があります。言葉を
 失い、胸が熱くなります。
 この感覚、カミュゼを初めて口にした時
 に似ている・・・
 さすがにS先生もM先生も大絶賛でした
 メルロの比率が高く、所有がムエックス
 だけにペトリュスを彷彿とさせる
 スタイルかというと、あえてサンテミリ
 オンらしい繊細な上品さとフィネスに
 こだわる造りをしています。

Chateau Gruaud Larose 1985
シャトー・グリュオ・ラローズ1995
 何だっ、この奥行き!全然 底が見えない
 まるでブラックホール、味の表現が全く
 出来ない。おまけにアタックで、鉄の
 ような香りと獣の味わい。
 私ごときの新参者が相手に出来る
 ワインではない。
 レオヴィル・ラスカーズもそうですが、
 何でコレが第二級なのでしょう? 
 久々にワインの迷宮に・・・

Chateau Mouton-Rothschild 1985
シャトー ムートン ロートシルト 1985
 前回の若々しさと無骨さが現れた‘88は
 さすがに当たり年だけあって まだまだ
 5~6年は熟成を待ちたい感じで、
 「並外れて芳醇な味わい、丸みのある
 力強いタンニン、恐ろしく長い余韻」
 と古典的なボルドースタイルの逸品
 でした。しかし今回の’85は実に
 エレガント。私のムートン感を一掃して
 くれました。
 (本当はそんなに飲んではいないけど。)
 貴婦人みたいでした。

Chateau Guiraud 2002
シャトー・ギロー 2002
 ソーテルヌの中でも希少な、あのイケム
 と同じ ソーテルヌ村産の貴腐モノで、
 しかも貴腐葡萄の手摘み・樽発酵・新樽
 熟成の徹底した醸造方法の第一級格付け
 コレが物凄い凝縮感で デザートワインと
 いうよりも むしろヘビーな料理と
 合わせてみたい一本でした。


・・・またもや、夢のような一夜でした。
「ワインに出来る事は日本酒で全て可能」
が私のモットーでしたが、今夜 撤回致し
ます。ワインには、神と人間との契約に
よって生み出された、誰にも侵されぬ、
神の領域が存在致します。
そのワインに出逢った時、人は只々感銘を
受けながら杯を呑み干すしか無いのです。

(でも日本酒にも、違う神の領域は存在
 致します。バッカスと松尾様では、
 最終的に到達する頂が違うのですネ。
 心に刻みます。)

S先生、本当に 本当に ありがとうござい
ました。やっぱりワインって素晴らしいわ